フィラデルフィアは、ペンシルバニア州最大の都市であり、全米では第5の都市である。州民総生産も全米第5位(CA, NY, TX, FLに次ぐ)。経済の中心地ニューヨークと政治の中心地ワシントンD.C.のちょうど中間に位置する。どちらにも約150km、車で1時間半の距離である。
明治期の日本の記録には、フィラデルフィアは『費府』と記されている。『フィラデルフィア』とは、日本人でなくても長すぎると感じられるのか、アメリカ人はPhilly(フィリー)の愛称で呼んでいる。
よく間違えられるが、ペンシルバニア州の州都はフィラデルフィアではなく、ハリスバーグHarrisburgである。
東のデラウェア川と西のスクルキル川、北はフィラデルフィア美術館、南はサウス・ストリート。これら囲まれた一帯が一般的にセンターシティCenter Cityと呼ばれる街の中央部と考えてよい。ウィリアム・ペンが尖塔に立つ市庁が、街の中心である。一般的な観光区域は、川に挟まれたセンター・シティ周辺の地域におさまっている。
<historic division>
Independence National Historic Parkには、独立宣言が読み上げられたIndependence Hall,アメリカの自由の象徴Liberty Bell,USMint(造幣局),合衆国の旗を最初に縫った女性と言われるBetsy Rossの家,Benjamin Franklinの家などなど、歴史的建造物が0.5マイル四方にあり、徒歩で回れる。国立公園によく置いてあるような地図を、上記のどこかに立ち寄ったときにもらうと歩きやすい。
<美術館>
フィラデルフィア美術館は全米でも有数の規模を誇る。映画『ロッキー』が足跡を残したところでも有名で、ちゃんと足跡がある。
郊外のバーンズコレクション(tel.610-667-0290 300 North Latch's Lane, Merion, PA 19066)もお薦め。フランス印象派の作品を集めた世界最大級の美術館である。ルノワール(180点),セザンヌ(69点),マチス(60点),他にピカソ,スラー,アンリ・ルソー,モジリアニ,モネ,マネ,ドガ,ゴッホなどなど。公開は週末のみで要予約。作品は通常門外不出なので、94年の財団の改修期間中に特別に(日本でも)公開された以外、別の場所での展覧会は行われていないらしい。
<shopping>
South Streetは、青山と渋谷と新宿を足して3で割って小さくしたような若者の街(だと言う人あり)。ちょっとおしゃれで変ったお店が並んでいる。見るだけでも面白いかも。
ショッピング好きの人なら、売り場面積だか敷地面積が全米2位だというKing of Prussiaを巡るのもよい。Nordstrome、Macy's、Neiman Marcusなどのデパートが6〜7つプラス専門店ひしめくモールで、一日かかっても全部回れない。
中心地から近くのアウトレットなら、Franklin Mills Mall (1-800-336-6255, Philadelphia)。I-95をexit 24で出、Woodhaven Roadへ。Saks Fifth Avenue, J.C. Penney, Nordstrom and Neiman Marcusのデパートの他専門店合わせて220以上の店が並ぶ。開店時間は月〜土曜日は10:00-21:30、日曜日は11:00-18:00。
こじゃれた町の雰囲気を味わうなら、アンティークやおしゃれなブティックの並ぶManayunkを歩くのもよい。フィラデルフィアから76号を西へExit31で降りて橋を渡った対岸がManayunk。イタリア風カリフォルニアとでもいうのか、ItaliforniaというコンセプトのレストランSonoma(tel 215-483-9400 4411 Main St)はBest of Phillyにも選ばれたことのある有名な店。店の雰囲気も客層も店員もおしゃれな感じ。
<名物>
Manayunkで夕食をとったあとにセンターシティに戻るときは、フィリー名物、スクールキル川沿いのボートハウスのイルミネーション(Kelly Dr., East Fairmount Park, Philadelphia, PA 19130 215-769-9693)を眺めていこう。フィラデルフィア美術館の裏手になる。暗闇に家の形が白く浮かび上がる。派手さはないが、思わず見とれてしまう。対岸の76号線から眺めるととてもきれいだ。
このボートハウスの家並みは、町のボートクラブのための建物で、主に19世紀に建てられた。Thomas Eakinの"Max schmitt in a Single Scull"の絵にも描かれている。毎年5月には、ボートハウス主催の、米国最大大学対抗レガッタ大会がスクルキル川で行われる。
名物と言えば、フィリー・チーズ・ステーキ Philly Cheese Steakは忘れずに。長めのパンに、炒めた薄切り牛肉と玉ねぎをとろーりチーズと一緒に挟んだもの。有名な店は行列ができているが、必ずしもおいしいわけではないというのが、地元フィリーっ子の弁。
こちらは本当の名物かどうかわからないが、フィラデルフィア・ロールという寿司がある。アボカドを巻いたカリフォルニアロールは有名だが、このフィラデルフィアロールというのも、結構全米のすし屋でみかける。クリームチーズとスモークサーモンが巻かれた巻物だ。その命名はクリームチーズの有名ブランド、PHILADELPHIAからだと思われるが、真相は不明。
そもそも、あのPHILADELPHIAクリームチーズはペンシルバニア産ではない。銀色に包まれた四角い箱を裏返して見てみると、IL(イリノイ州)産と書いてある。もともとペンシルバニアとは関係ないチーズなのだろうか?確かにペンシルバニアは酪農が盛んな州なので、チーズもたくさん作られてはいるのだろうが…。
<日本からフィラデルフィアへ>
フィラデルフィア国際空港 Philadelphia International Airport (PHL) には、日本からの直行便はない。シカゴ・オヘア空港やニューヨークのJFK空港経由が多い。
・住所/tel Departing Flights Road Philadelphia 19153 tel: 215-937-6800 ・位置 センターシティの南西に位置し、I-95号線の出口から車で5分。ターミナルA, B, C, D, Eが横に並ぶ ・駐車場 長期用・短期用とそれぞれあり、短期では1時間$5(2000年5月現在) ・レンタカー 各社揃っている ・タクシー・リムジン 空港からセンターシティまでは一律$20 (2000年5月現在) ・ローカル電車 セプタ SEPTAのR1を利用。空港にはAirport Marriot Hotel(215-492-9000)が併設
ターミナルA ターミナル B / C ターミナル D ターミナルE Air Aruba
Air Jamaica
American Airlines and American Eagle
British Airways
Charter Airlines
Lufthansa Airlines
Midway Airlines
Northwest Airlines
US AirwaysUS Airways
US Airways ExpressAir Canada
AirTran
America West Airlines
Continental Airlines
and Continental Express
United Airlines and United Express
US AirwaysDelta Airlines
Delta Connection
Midwest Express
Northwest Airlines
Pro Air
Trans World Airlines
Trans World Express
(Trans State Airlines)
<ニューヨーク(NYC)からフィラデルフィアへ>
バスなら、マンハッタンのPort Authority Bus Terminal (W.42nd St. & 8th Ave.)からフィラデルフィアのシティのターミナル(10th St. & Filbert St.)まで一本。平日$27、週末$32。roundtrip(往復)で $40。
参考:Greyhound http://www.greyhound.com電車は、アムトラックかNJ Transitを利用。前者は、高いが時間がかからない(約2時間)。後者は、安いが時間がかかる。
(NY-Trenton往復が$14)。SEPTAのR7に乗り換え、Trenton-Phillyが往復$10。(料金は2000年5月現在)
参考:SEPTA http://www.septa.org/
プロスポーツ
以下のプロチームがフィラデルフィアにホームグランドを有している。
・野球 Phillies(フィリーズ) ・フットボール Eagles(イーグルス) ・アイスホッケー Flyers(フライヤーズ) ・バスケットボール 76ers(シクサーズ)
参考リンク
注)(日本語)の記述がないものは、英語のサイト。
Phillyの細道
Macさんのペンシルバニア大学留学生活紹介のページ。Phillyの歴史や概観についての丁寧な解説あり。(日本語)Digitalcity: Philadelphia
エンターテインメント、ショッピング、レストラン、観光ガイド、ニュース、スポーツなど多岐に渡る。レストラン紹介は、利用者の星やprice level、営業時間、身障者のアクセスなど細かい。Philadelphia.citysearch.com
Philadelphiaとその近郊のイベント、スポーツ、レストランなど最新情報が満載ushistory.org
City Profile of Philadelphia, Pennsylvania
合衆国建国からの歴史、フィラデルフィアの歴史を詳細に掲載。フィラデルフィアのNational Historic Areaのガイドもあり。
phillyの物価、教育水準、生活水準、天候など住むにあたって参考になりそうな統計値。Convention Center Visitors Guide
コンベンションセンターから出しているPhilly訪問者向けサイト。一部古いURLもあるが、ビジターには役立つ情報。特にLocal Directionsの交通関連の記述が便利。ホテル割引もあり。Phila.gov
Philadelphia Magazine "Best of Philly"
フィラデルフィア市のサイト。
ベスト・オブ・フィリー。その年のフィラデルフィアで一番!を載せている雑誌のサイト。Phillyfriend
Philly関連のリンク集Philadelphia: Yahoo!
Yahooのフィラデルフィア地域リンク集SEPTA
町の交通、電車、地下鉄、バスを担うSEPTAのサイトThe Philadelphia Inquirer
フィラデルフィアの新聞のサイトThe Rodin Museum
ロダン美術館Academy of Natural Sciences
自然科学博物館Independence National Historical Park
独立記念歴史公園Philadelphia Zoo
フィラデルフィア動物園New Jersey State Aquarium
デラウェア川対岸にあるニュージャージー州にあるニュージャージー州水族館Philadelphia Orchestra
フィラデルフィア管弦楽団Philly.com
最新ニュース、レストラン、音楽、劇場、映画、テレビ、スポーツなどのほかにお金、教育、健康など。ビジターにとって有益なのは、やはりCity guide。市内を巡るビデオ・ツアーや歴史的なスポットの紹介、地図、行き方を詳しく載せている。
特に、Philly 101という、大学の新入学生向けに作られたビジターガイド(A College Student's Survival Guide)は、ナイトライフからボランティアの場の紹介まで、フィリーのどこで何をするかを細かく説明していて、初めてPhillyに来た人にも有用。
その他の情報ソース
日本人会
Japanese Assocaition of Greater Philadelphia POB 366 Glenside, PA 19038
phone: 215-881-9634 fax: 215-881-9535
Noritama@erols.comフィラデルフィア ビジターセンター Visitors Center
16th & John F Kennedy Blvd. Philadelphia 19102 (Love公園の南西角)
tel:215- 636-1666
開館時間:毎日 9:00am- 5:00pmGreyhound駅
1001 Filbert St.(N10th とN11thの間。Market St.の裏)
道路状況
Interstateの道路状況は、Toll Free Hotlineで問い合わせができる。
1-888-783-6783 or 717-783-5186
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<このページの最終更新日:01/10/22>