アイルランド・英国 旅日記
4日目 スージーが来ない!?


95/9/22金 天気:曇時々雨

移動 シャノン→モハの断崖→ゴールウェイ→ロザヴィル→ゴールウェイ
朝食
昼食
夕食
B&Bで。コーンフレーク、トースト、バター&ジャム、ハム、チーズ、オレンジジュース、紅茶
モハのカフェで。ハム&チーズのサンドイッチ
ゴールウェイのレストランで。生牡蠣、シーフードカクテル、スモークサーモン、ラザニア、ギネスビール、アイリッシュウィスキー
宿泊 ゴールウェイのB&B IR£15.00(ファミリールーム。専用のシャワー・トイレ・テレビ付き)

 

7:25朝食。

おじさんは、昨夜遅くやってきた2人の男性がとてもひどい、と嘆いていた。部屋も汚く、他にもいろいろ文句を言って、もう二度とごめんと悲しがっていた。
いただきますとごちそうさまをローマ字で書いてあげたら何度も練習。またおいで、いつ帰るの?電話して、と名残惜しそう。

8:00 出発。

雨。幹線道路に出ると、渋滞。えっ!この国で渋滞するとは予期していなかったよ。その上ますます土砂降り。昨夜、空港までの道を予行演習しておいて本当によかった。

8:10 シャノン空港到着ロビー。

スージーの乗ってくる飛行機がどこの航空会社か確認していなかったけれど、とにかく8:10とだけは覚えていた。ボードには、8:10はLONDONからのエアリンガス(AER LINGUS:アイルランド航空)のみ。到着が30分遅れとのことなので、到着ロビーで絵葉書を買ったりしてふらふらしていた。ポストが赤じゃなくて緑なところがアイルランド風かも。 2歳位の子供を人形のように後ろからお腹を抱えて持っていた人がいた。子供は苦しくないのだろうか?西欧人の子供だから、サイズも東洋人より大きいかと思うと、結構コンパクト。顔つきもキャベツ人形そっくりで、あまりかわいらしくない。

9:10 

8:40から、Welcomeと書いた手書きの垂れ幕まで作って到着口で待っていたが、スージーは一向に現れない。とうとう私の周りに誰も人がいなくなった。どうしよう??こんな事態は予想してなかったぞ。もしかしてシャノン空港って他にもあるの?到着口はここだけじゃないの?
緊急の場合にメッセージを入れるはずの日本の私の留守電にも連絡は入っていなかった。スージーの自宅の電話番号もわからず、途方にくれる。そうだ!日本は今、金曜日の17:10、まだ誰かいるだろうと会社に電話した。電話で話している途中で、場内放送で私を呼んでいるのが聞こえた。あせっていても、"ミセス…"と言っているのは聞き逃さなかった。ミセスじゃないぞぅ!
会社の人にスージー宅の電話番号を調べてもらっているうちにコインが切れてしまった。とりあえず案内所にいくと、出発ロビーの16番カウンターへ行けと言われる。走っていった。ところが、出発ロビーに15番まではあっても16番がなく次は17番から始まっている。16番はどこ??うろうろ。15番の係りの人に聞いてみると、「あなたのお友達は乗り遅れたので次の12:30到着の便で来ます」と教えてくれた。ふーーーっ。ようやく安堵。
とにかく、途中で切れたままの会社に電話しとかなくちゃ。小銭がなかったのでクレジットカード電話というのを初めて使った。包丁研ぎのような隙間にクレジットカードをピッと通すと、電話がかけられる。便利。
さあ、あと3時間、何しよう? 空港から10分のバンラティ民芸村公園へ行くことにした。

10:20頃 バンラティ民芸村公園着。

日本語版の案内書もあったが、英語版より雑で、建物の番号がずれていたりして使いにくかった。ラプンツェル姫が塔の窓からのぞきそうな、古めかしい中世のお城は面白かった。当時の格好をした衛兵やガイドさんがいたり。白い壁はしっくい? 狭そうな城内に意外と広い居住空間がある。大広間の四隅に階段があり、あがっていくとまたいくつかの部屋がある。あちこちに細い階段があり、昔の貴族は長いスカートをシュッシュッといわせてここを行き来したのかしらと想像したり。

11:00 休憩。

パイのいい匂いが漂ってきたので、ティールームでアップルパイの休憩。リンゴがすっぱい。でも砂糖も生クリームも山盛り。こーゆーのをおやつに食べて、西欧人はどうやって体形を保っているの?

12:32 三たびシャノン空港。ちょっと遅れたのであせったが、飛行機の到着も15分遅れ。

12:45 スージーようやく登場。

垂れ幕に『おそいぞ!』を書き加えてお出迎え。よかったぁ!会えて。聞くとスージーも大変だったらしい。キャセイ・パシフィック航空のロンドン着が遅れて次の乗り継ぎに間に合わず、「シャノンで友達が待ってるから連絡したいのー!」と言っても、「あちらはまだ朝だから」と誰もとりあってくれず、一応伝言はしたもののもう会えないだろうと観念して、一人で周る覚悟をしていたそうだ。「もう本当に泣いちゃいそうだったよぉ!」お互いに不安な気持ちでずっと待っていたので、無事に会えた安堵でしゃべりまくる。

今回の目的地の一つ、モハへ。壮絶な断崖絶壁に圧倒されたかった。風が強く寒い。崖っぷちにはロープも何もなく、そばに立っていると吹き飛ばされそう。皆腹ばいになって崖下を覗き込む。「ひゃー!こわいよー!」恐怖のあまり笑いながら騒いでいると、隣でやはり這いつくばっていたおじさんが私たちを写真にとっていた。「得体の知れないトーヨー人だと思われたのよ、きっと。」こういう観光地では、皆がよそ者なので安心する。感動を共有できるから、思わず同時に声をあげてしまうと、心が通じて笑顔になる。一種連帯感がうまれる。『得体の知れないトーヨー人』という言い方が気に入って、この後私達の会話の中に頻繁に登場した。


↑スージー↑ともこ の足(びくびく

15:30 モハを出発。

海岸線を北上。遠くに丘のようなのっぺり平たい白い岩が見えた。何だろう?石灰岩のような。白い前方後円墳みたいだ。
モハからロザヴィルまでは約100km。のんびりしている場合じゃなかったよ。ゴールウェイ GALWAYから西へ。夕日がフロントガラスを直撃する。もともと汚れて見にくいので殆ど何も見えない。その中を、猛スピードで走っていた。前を走る車もすごい速度、きっと船に乗ろうと急いでるんだ、と勝手に解釈して後をついていったが、地元の店にスーッと止まってしまった。アレレ?
どこまで行っても港の標識がなく、あきらめてUターンするとやはりロザヴィルを通り過ぎていた。猛スピードの中で見落としていたようだ。


船が出航してしまったロザヴィル港

ゴールウェイでOyster Festivalの垂れ幕も見たことだし、予定変更してゴールウェイに戻ることにしよう。とばした道を、夕日の中、帰りはゆったり。
そんなこんなでまた時間を忘れてB&B探しが遅くなった。5軒位断られて辿り着いたのは、DRUMLIN VIEW。若い夫婦がオーナー。最上階のファミリールームしか空いてないけど、と見せてくれたのは、広々したダブルベッドx2+子供用小さなベッド付きの、専用のシャワー・トイレ付き、TVまで付いてる豪華な部屋。これで£16は安い。探し回ったかいがあった。荷物をおろして夕食を食べに街へ。どうもFestivalは終わってしまったらしい。会場を片づけていたその隣のレストランに入った。ここの黒パンはとても美味。おかわりしたいくらいだった(でもしなくてよかった、とはあとで思った)。半ダースにしようと言ったのに、スージーがせっかく来たんだから(私がカキカキとうるさく言っていたので)、と1ダースの生牡蠣を頼んだ。スージーは2,3個しか食べず、もういらないと言うので、残り全てを私が食べた。その他、一番上の表でもおわかりの通り、結構なご馳走を平らげた。目的のギネスもアイリッシュウィスキー(Jameson's)も飲んだし、満足。ギネスビールって…苦い。それにしても…満腹でお腹が苦しい。


ゴールウェイに戻る途中の砂浜にて。
スージーが海藻を手にしているの図

23:00 宿に戻る。

空を見上げると満点の星!小さい細かいのまでくっきり。感動。スージーは、寒いよーとすぐに家に入っていった。部屋の鍵があかない!仕方なくオーナーを呼び出して開けてもらった。恐縮です…。

 

 

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<このページの最終更新日:04/10/31>