九州北部(唐津・柳川) '95/5

学生時代の友人、のんちゃんが九州で挙式することになり、関東に住む私達を招待してくれました。どうせなら皆で休みをとって遊んじゃえ!とすぐさま『結婚式のついでに旅行をしようよ委員会』が発足し、2泊3日の九州旅行となりました。飛行機で福岡へ飛び、車を借りて九州北部をドライブ旅行。クライマックスは最終日の結婚式。たまにしか会わなくても会えばすぐに学生時代の気分に戻ってしまう。歌い、はしゃぎ、食べ、飲み、笑い、泣き、お天気も最高で満足の3日間となりました。

<旅人>

・ 学生時代自動車部に所属、日本酒をこよなく愛するお京
・ 学生時代弓道部に所属、遺跡にロマンを馳せる乙女チックな面を持ち合わせる一方時々おとぼけをかますトモ
・ 学生時代ESS(English Speaking Society:英語会)他で活躍、食べるのも料理も得意なみかにゃん
・ 学生時代バスケット倶楽部のキャプテン、鍵をなくしたり記憶をなくしたりで皆に迷惑をかけるお騒がせな

<日程>

ky1.gif 5/26金 羽田空港−福岡空港−スペースワールド−博多−唐津(泊)
5/27土 唐津−呼子・七つ釜−柳川(うなぎの昼食・川下り)−吉野ヶ里遺跡−博多(泊)
5/28日 披露宴出席−東京

95/5/26金 晴

6:25羽田空港 出発ロビーガレリアの噴水前で待ち合わせ。みかにゃんが来ない!なぜ?「久しぶりの東京でまごついている」「電車の乗り継ぎが悪くて遅刻した」「単なる寝坊」「忘れ物を取りに戻った」…あれこれ推測。「機内のどこかにいるような気がする」トモの希望を失わないけなげな姿、しかし、まばらな機内を見渡しても、みかにゃんの影はない。予約の時点でこの便以外は全て満席だったが、さすがに朝一の便は空席が目立つ。同時刻のJAL便も福岡行だけは満席マークがついていただけに、みかにゃんが次の便でうまく空席にありつけるかが心配。定刻から少し遅れてJAS 301便は離陸。ちょうどその頃、みかにゃんが羽田のカウンターに到着していた...。
1時間40分はあっという間。福岡空港に到着。席を立つやいなや、私の名前を呼ぶ機内アナウンスが。「伝言が入っておりますので、地上係員までお申し出下さい」。3人「みかにゃんだー」。
係員が私達を待ちうけていて、メモを読み上げた。どうやら次の便に乗れたらしい。よかった。すかさず、そのメモを証拠品にとねだるトモ。
みかにゃんの遅刻、休日の遊園地の混雑、お天気事情等を考えた末、当初の予定を変更。予定表を逆行することにした。
空港のインフォメーションセンター嬢に聞くと、レンタカー屋は空港の真向かいにあると言う。歩いて行こうとすると、空港からの予約を強く勧められたので、素直に言葉に従った。でも、そのために、歩けば5分のところを行き着くのに20分以上もかかってしまった。
運良く一番小さいクラスの4ドアセダン、マニュアル車が1台だけあった。まずは宇宙がテーマの遊園地、スペースワールドへ出発(9:30)。
<役割分担>お京:ドライバー,私:ナビゲータ,トモ:(後部座席を占有して)シンガー

10:30スペースワールド到着。絶好のお天気。日差しが強い。平日なのですいているのはいいけれど、小・中学生の団体が多い。
スペースドームに入り、宇宙ステーションコスモピアからの3ツアーを制覇した。月旅行はファンタジック、TDL(東京ディズニーランド)のit's a small world風。ブラックホール探検は、暗闇の中のジェットコースター。TDLのスペースマウンテンもどき。惑星遊覧は、巨大スクリーンに太陽系の各惑星の様子が映し出され、これが一番面白かった。後で考えると、ドームの中に入ったら園内呼び出しは聞こえなくなるのだった。次々とアトラクションをこなすうちに、薄情な私達はすっかりみかにゃんのことを忘れていた。
世界最大級のローラーコースター・タイタンに挑戦。確かに、想像を超える角度、45度位あるのでは(60度あるのだった)!? 続けてフリーフォールへ。
スペースキャンプでは、マルチアクシストレーナー(無重力空間での平衡感覚養成機)、トモはムーンウォーカー(月面での歩行訓練機)を体験。13:30 出口へ向かう。短時間でたくさん乗りこなし、満足。やはり平日に変更したのは正解だった。

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最高高度60mからの急降下、最大傾斜角度60度、
最高時速115km。恐るべきローラーコースター、タイタン。
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マルチアクシストレーナー
不規則に上下左右斜め(?)にぐるぐる回転。

途中、高速のS.Aで、博多ラーメンと皿うどんの遅い昼食。福岡市内が渋滞して、待ち合わせに指定した14:30に30分遅刻。ホテル日航にあともう少し、というところで車が全く動かず、トモに途中で車から降りて先に行ってもらった。さくら銀行の通りだよ!と教えた直後、さくら銀行2つ発見。しかも間違った通りを教えてしまった!地図もお財布も持たずに飛び出していったトモ。一体どこへ?。
ホテルではしびれをきらしたみかにゃんが、私達の姿を見つけるやいなや飛び出してきた。お京と一緒に駅のコインロッカーへ荷物を取りに行く。その間に、あちこちさまよったトモがホテルを探し当てて到着した。しばらくして戻ってきたみかにゃん、トモを見て、「やっと、めぐりあえた!」実感こもってる。
遅刻の理由は、電車の乗り継ぎが悪かったため。私達がレンタカーを借りたとは思わず、わざわざスペースワールド最寄りの駅で待っていたそうだ。Uターンして博多で待っていても約束の14:30には現れないし、今日泊まる宿も知らず、途方に暮れていたのだった。ようやく全員揃って一安心、唐津に向けて出発。

全員揃うと会話も弾む。女学生のノリで、なんでもかんでもおかしい。福岡タワーの方へ道を曲がると、『←シーサイドももち』と看板がある。「シーサイドも餅!?」と誰かが言って、大爆笑(冷静に考えるとそんなにおかしくないハズなんだけど…)。百道と書いて、『ももち』と読むらしい。

西九州自動車道、二丈浜玉道路を通り、唐津へ。その数、100万本、長さ5km幅1kmで日本一といわれる虹の松原の松林のトンネルをくぐり、鏡山へ登った。展望台から弓なりの虹の松原を眺める。絶景。鏡山は、さよ姫伝説から、領布振(ヒレフリ)山とも呼ばれる。恋人が船出して行ってしまうのをこの山からいつまでも袖を振って眺めていたという話にちなんでつけられた名前である。

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離れの一室。三方が縁側。縁側からすぐに庭に出られる。
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部屋を出たところにある日本庭園

唐津の洋々閣は、狭い路地に入口があるが、中は5000uもの広大な敷地。渡り廊下も風情あり、すっかり気に入ってしまった。閣と名のつくところは、昔、置き屋として使われていた所だとか。宿の名物松浦牛しゃぶしゃぶも、ごまだれが最高、日本酒の十徳もお京の気に入り、皆すこぶる満足。すっかり気分良くなったお京とみかにゃんは、夜だというのに裏門から海へ。トモと私は月を眺めながら、庭でしんみり語り合う。

ky7.jpg 酒に十徳あり。

礼を正し、
労をいとひ、
憂を忘れ、
欝をひらき、
気をめぐらし、
病をさけ、
毒を解し、
人と親しみ、
縁を結び、
人寿を延ぶ。

柳澤淇園[雲萍雑志]より

95/5/27土 晴

呼子(よぶこ)へ行き、朝市をぶらぶらする。私以外の3人は、ウニを買ってその場で食べていた。おいしかったようだ。
天気も良いので、七ツ釜を遊覧するグラスボートに乗った。所要40分。隣りに停泊していたのは、全身ピンクのピンクジーラ。半潜水型海中展望船だ。そのネーミングに唖然とする。七ツ釜とは、玄武岩の断崖絶壁にかまどが7つ並んだような洞窟がある所。海蝕洞ということなので、玄界灘の荒波のすごさが伺える。

203(唐津街道)を佐賀方面へ。途中、鵜殿窟石仏群に寄る。1200年ほど前に唐から戻った弘法大師が刻んだと伝えられる石仏がある。

柳川へ向かう。うなぎのせいろ蒸しの老舗、本吉屋(tel.0944-72-6155)を求めて走る。突然「ここだ!」とみかにゃん。みかにゃんは素晴らしく鼻がきく。ごっついお重に、うなぎ、ご飯、うなぎ、ご飯と2段重ね。さすが、元祖本吉屋。
満腹になったところで、川くだり。お天気よく、水はあおく、柳は緑、土蔵は白い。陽射しが強く、暑い。そう思っていると川に面した店に横づけ。舟からビールやジュースを買えるようになっている。

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お土産やさんで
買ったハニワ馬
吉野ヶ里歴史公園へ。ここまでの道のりでトモが歌い続けてきた「よっしのっがり、よっしのっがり」のメロディーが、皆の頭にもすっかり定着した。トモの期待二重丸の遺跡。ところが、到着すると既に閉園直前。古代のロマンに夢馳せる間もなく、入り口からさーっと眺めただけで警備員のおじさんに追い立てられるようにして遺跡公園を出た。残念。
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急いで博多へ。別の友人と待ち合わせて日航ホテルに泊まるトモを送って、残り3人はホテル、イル・パラッツォへ。和室だけど一風変わっている。夜は、イカの活け造りが売りの店へ。初めての食感を楽しみ、皆満足した。出来立てのイカ刺しは透き通っていて、はしでつつくとうねうねと動く。口に入れると、吸盤が舌にすいつくので驚く。最初は皆、気持ち悪いとコワゴワだったのに、慣れてくると、吸盤のすいつきが弱くなったのが物足りない気さえしてきた。
ホテルにもどり、川向こうに並ぶ屋台でラーメンを食べた。長浜ラーメン。豚骨スープなのに、思ったよりあっさり味。
博多の町は夜中でも昼間かと思うほど人通りがはげしく、週末だからか、夜中の3時頃までもこうこうと明るく、人通りも絶えない。眠らない町だ。

95/5/28日 晴

レンタカーを返して、披露宴へ。スピーチを控えて、緊張気味のトモ。極上のフランス料理を目の前にして、ほとんど食べられない様子。私はといえば、のんちゃんの花嫁姿に感涙しつつ、しっかりと料理を味わっていた。披露宴後、ホテルのティールームで新婦と一緒にお茶をして、私たちは博多駅地下街でお土産を買い、空港へ。町と空港が地下鉄で15分。すごく便利。羽田で夕食をとった後、解散。充実した週末だった。

<宿>

洋々閣

2食付き\15,000〜\40,000
0955-72-7181 佐賀県唐津市東唐津2-4-40
日本の伝統の良さを保ちつづけている宿は、5000uの敷地に客室わずか22室。空間もサービスもゆったりで心地よい。館内には唐津焼の第一人者・中里隆氏のギャラリーがある。宿の名物、松浦牛のしゃぶしゃぶも是非味わいたい。

ホテル イル・パラッツォ

s\14,729 w\23,793
092-716-3333 福岡市中央区春吉3-13-1
世界の第一戦で活躍する建築家達による近代的なイタリア風のホテル。外観やロビーは斬新なデザイン。

<関連リンク>

遊びに行きたい!〜朝倉家の場合〜 かんすぽSAGA 佐賀観光施設協議会提供のページ。いろいろなレジャースポットの料金や交通情報などが可愛いイラストつきで紹介されている。

佐賀県の観光案内 お祭り情報、やきもの体験できる窯元など、検索もできる。

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<このページの最終更新日:99/03/08>