ポルトガル旅行記

リスボン Lisboa その1

リスボンへは夜入った。9時過ぎだというのに、空がほの明るい。そういえば、言葉も地理も全くわからない初めての土地に夜に着くのに、宿も車も予約していなかった。でも、まあ、レンタカーを借りてモーテルでも見つけられるだろう。

入国はスムーズだった。入国カードも不要、入国目的と滞在日数のお決まりの質問を英語で受けただけ。なぜかこんな夜中にレンタカー屋も開いていて、一安心。両替所も開いていた。
宿が見つからなかったら、明るくなるまで車で走り続ければよいのだ。あくまで楽観的。ところが、車を駐車場から出すという最初の難関が私を待っていた。ギアがバックに入らない!何度Rに入れても、前に進んでしまう。前の車とぶつかっちゃう!とあせって何度もやり直すのだが、アクセルを踏むたびに車はじりじりと前へ。もうあと20cmというところであきらめて、オフィスに行って人を呼んできた。『バックの時は、ギアを一度押し下げてRに入れなければならない』んだって。これってポルトガルの常識??最初から教えてくれよぅ(涙)。このやり方、そのうち慣れはしたけど、危なくない?だってちゃんと下に下がってないときは、後ろに行くつもりで前に出ちゃうよ。そこに車が来たら…。


Lisboaの町
2つ目の難関は、ヨーロッパの狭くてやたら迷路のように入り組んだ通りだった。標識は一瞬では読み取れないほど長い(例えば、Museu de Calouste GulbenkianなんてMuseuまででタイムアウトになってしまう)。路肩に一時停車して地図を見ようにも、道が狭くて停められない。道は建物の間を微妙にカーブしたり、突然曲がったりするから、方向感覚もなくなる。現在地もどこに向かっているのかもわからなくなって、ただ走り回るしかなかった。ひたすら"HOTEL"の文字を探して。そうして1時間も走り回っただろうか。暗い中にネオンを見つけた。あれはきっとホテルに違いない。たどり着くまでにまた3-4回Uターンして、ようやく着いたNOVOTEL。値段を確かめもせず、空き部屋があると聞いてすかさずCheck in。(でも、ポルトガルのホテルって大抵フロントのところに、料金表示されているのだ。便利だ。)


キリスト像と4月25日橋
橋の名は74年に起きた
無血のクーデターの日に
由来している。

翌朝5:30から目覚めたにも関わらず、ごろごろしていて起きたのは7:30頃。これからどうしよう、ベッドの上に地図やガイドブックを広げてあれこれ考えていたら、あっという間に10時になった。とりあえずホテルを出よう。ところが、駐車場の出口には、コインを入れるスロットがない。フロントであらかじめ精算してカードをもらわないといけないらしい。そんなことどこにも書いてないじゃん、もーお。隅に車を置いてフロントに行こうとすると、そこはダメ、ちゃんと車を入れてって、と駐車場のお兄さん冷たい。狭くて何度も切り替えした車庫にすごすご戻る。最初からいろんなとこにつまずくなぁ。ふう。

車を無事に出せたけど、今度は行きたい方向にいけない。Centro(町の中心)を目指しているのに、なぜか4月25日橋を渡ってしまう。手を広げるキリスト像の方へ向かってしまっている。どうせなら見ていこうと思ったのに、どうやったらそばまで行けるのかわからず、あきらめてUターン。橋に料金所があるかと思えば人がいない。何なんだ?(後日わかったけれど、自動料金所システムのレーンに入ってしまったらしい)何度も何度もUターンを繰り返し、やっとのことでcentro近くのフェリー乗り場の駐車場に停める。


ホテルを出ると、前方に長い橋が見えた。
Aqueduto das Aguas Livres
(直訳:自由の水の水道橋)

 
自動改札や自動券売機もあって、
地下鉄の入口のようなフェリー乗り場

リベイラ市場を見に行くが、ほぼ店じまいの時間。
でも、肉や野菜など売られていた。
さすがに魚介類が豊富!タコやイカがでかい!

坂を登ってCHIADO地区へ。老舗カフェ、ア・ブラジレイラの前は、団体客らしき人ごみでごった返していた。店内も豪華で渋い。
カルモ通りのショッピングセンターに入った。ふらりと入った化粧品店、品揃えが素晴らしく、機内の雑誌でチェックした物が全てあるので、ついついまとめ買い。試供品もどっさりもらう。


A Brasileiraの前は観光客で賑わっていた。
銅像の隣に座ってポーズ。

昔から芸術家・文化人が集まるという店内
ポルトガル語←→英語の簡易辞書を求めてFNAC(電気屋さん)に入る。携帯性の優れた2番目に安い1,350$の辞書を買う。2000$札を出すと、レジでポルトガル語で話しかけられた。
(辞書を買うぐらいなんだから)ポルトガル語わかんないんだってば、と英語で言うと、英語で言い直してくれた。350$持ってないかって?こういうの聞くのって日本的。おつりがピッタリの金額になるように計算してるってことだ。端数なんて気にしないアメリカ方式に慣れてしまっていたので、ちょっとびっくり。

辞書売場にあった小学館の日仏大辞典にも驚く。なぜここに日本語で書かれたフランスの辞典が??その隣には、MANGASのコーナーがあった。名探偵コナン、らんま、ドラゴンボール、ZODIAQUE、スラムダンク、astroboy(鉄腕アトム)など、日本の漫画の現地語訳やバイリンガル版が売られていた。


展望台から見える向かいの丘は、サン・ジョルジュ城。
右手奥には海のようなテージョ河が見える。

せっかく登った坂を下りたくなくて、分かれ道で上り坂ばかり選んでいると、上へ上へとどんどん登り、展望台に出てしまった。日本人の男の子を2人みかけた。見晴らしがよい!


七つの丘があると言われるほど、
坂の多い町。

急な坂を下ってロッシオRossio駅前へ。お腹がすいたので、駅前のビアレストラン(ベイラ・ガレBeira Gare:RUA 1.0 Dezembro, 110-116)に入った。ビール2杯とAmêijoa á Bulhão(アサリのバター・ガーリック・コリアンダー入り)で計1,660$(\900)。アサリの砂がちょっとじゃりじゃりするけど、うまい!声をかけるのもはばかられるほど、ウェイターは狭い店内をくるくる動き回っている。


三角の待避所に駐車している車
向こうにロッシオ広場のオベリスクが見える

 

コラム:リスボンのゴミ分別

街中で、こんな大きなゴミ箱をみかけた。
捨てるゴミの種類を色分けしている。
緑がビン、黄色が缶、青が雑誌、ダンボール新聞紙。

 

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<このページの最終更新日:00/10/31>