グァルダからカステロブランコへと向けて出発したが、道がわからず1時間もうろうろした。挙句、ホテルに戻って聞いたら、スタート地点から全く逆方向だということがわかり、がっくり。なんてわかりにくいんだ…。
のどかな一般道(でも幹線道路)を行く。谷の緑豊かな果樹園、低木と草だけの放牧地、白壁の続く小さな町、どこもレストランはいっぱい。需要を満たすほど数がないせいだろうか?確かに、村に一軒だけのレストランという感じだものな。
スペイン国境近くのカステロ・デ・ヴィデ Castelo de vide方面へ行くつもりで、看板を探していた。高地で昔ながらの暮らしをしている人々の村というのを見てみたかった。しかし、見過ごしてしまったのか、気づいたときは既に別れ道を大分行き過ぎた後だった。あきらめてエルヴァスへ向かった。
乾く。顔、口、腕。その辺にサボテンが立っていてもおかしくないような荒地。左肩から腕にかけて、じりじりと運転焼け。この陽射しでどうしてポルトガル人はあんなに白いのだ?私よりも日焼けした赤銅色の肌の人がいてもおかしくないはずなのになぁ。
灼熱(?)の荒野を走り続け、エルヴァスに辿り着くやいなや、レストランに駆け込んだ。荒野のあとのオアシスだ。ビールとHouse Specialのバカリャウ(鱈)料理を注文。しらす干し入りスクランブルドエッグという味。ちょっとしょっぱい。しかし…この量ったら。夕食用に持ち帰れるよう、タッパーを買っておくんだった。それにしても、どこもレストランの人はよく動き回る。働き者だ。確かに次から次へと客足は耐えない。ようやく3時になって空席が出てきた。
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![]() カステロ |
![]() 旧カテドラル |
なんとも、暑くて乾いて、元気が長続きしない。犬のように短くハッハッと息をする。カステロ(城)へ行ってみたが、ここもただの跡。見晴らしはよい。旧カテドラル前のレプブリカ広場で、また一休み。冷たいものを体に補給しないと、オーバーヒートしてしまう。
駐車場に立って、空き場所に誘導する人たちを各地でよく見かけた。やはり幾ばくかのお金目当てらしい。レプブリカ広場に座って休憩中、炎天下で呼び込みをしているひょろりとした男性を眺めていた。次々やってくる車は皆、男を無視して、別の場所に駐車している。これだけ他に一杯空いてるのに、わざわざ呼ばれた方には入れないよなぁ…と思っていたところ、10分位して1台入ってきた。チップをあげていたようだったが、外に出てきてから、ああ、他にも一杯空いてたのね、という表情をしていた。呼び込みをしているぐらいなら空き場所がないだろうと思ったのかな?
高速道路を降りてエヴォラEvoraへ向かった。料金所で止まって、カバンに手をのばし、ハッとする。お財布がない!!そういえば、サービスエリアでトイレに寄ったときに手に取った覚えがない…。サーッ(青ざめる)。「ここ、ここのサービスエリアに置いてきちゃった!」と地図を指さす。あちらも慌てて私のレーンをクローズした。頭の中をいろいろな思いが巡る。「現金はいいとして、カード類、他に貴重品は何があったっけ?」「ポルトガルっていい人が多いから、もしかしたら戻ればまだあるかしら?」「戻るより、この人達がサービスエリアに連絡してくれてるのかしら?」「置いた場所なんて、正確に覚えてないよ、英語で全部通じるかしら???」
…ふと隣に目をやり、助手席に無造作に置いてある財布を発見。あったぁぁぁ!!ほーーーーっ(顔色が戻る)。ごめんなさいぃ!!!ひたすら恐縮して謝ると、よかったよかった、気にしないで、コーヒーでもどう?とオフィスでビカ(エスプレッソ)と冷たい水をふるまってくれた。オフィスにはもう一人休憩中の人がいて、棚の上のテレビのサッカー番組を熱心に見ていた。バツが悪くて、飲み終わってからそそくさと逃げ去る。テレビを見ていた人も、苦笑しつつ見送ってくれた。
エヴォラで再度ポウザーダにトライしたが、やはり空きはなし。10月5日通り沿いのResidencial Rivieraに落ち着く。4つ星だというが、昨日のホテルに比べると、3つでもギリギリってとこでは?
とにかく乾く乾く。早くビールを飲みたいのだけれど、お昼が重かったのでお腹が空かない。うろうろ、迷路のような城壁の中を歩き回る。通りが曲がりくねっているだけでなく、アップダウンも激しい。これって、外からの侵入者に備えた造りになっているせいなのだろうか?
夜9時頃まで歩き回り、さすがに疲れてジラルド広場前の店で休憩。お風呂上りでもこんなにごくごくしないよっていうくらい一気にビールを飲み干し、おかわり!あー潤うー。部屋には冷蔵庫も何もなさそうだったので、予備にice teaを買っていく。え?200$?ビールの150$より高いの???
夜は、ローマ神殿がライトアップされていて綺麗だった。
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![]() 遣欧少年使節の泊まった 旧イエズス会大学 |
![]() ローマ神殿 本場イタリアものよりかなり小さい |
朝、どこで鳴っているのか、正時に鐘が鳴る。6時で目覚め、7時で起きた。7:20、7:30、7:40にまた鐘。せわしない。 ホテルは朝食付き。食堂に行くと、日本人の女性が座っていた。これから8:30のバスでコインブラへ行くそうだ。女の一人旅、いいねいいね。応援したくなる。ちゃんとした身なりをしていたので、OLかな? チェックアウトの時にフロントの料金表を見ると、一番てっぺんの階にある私の部屋205は、一番安い部屋だったらしい。10,000$と書いてあったが、実際8,000$で済んだので、9月はオフシーズンなのだろうか。 SE(カテドラル)に入った。天正遣欧少年使節団がここでオルガンを演奏したという。どんな気持ちだったんだろう?と、椅子に座って4-500年前に思いを馳せる。 |
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北門からの石畳は、改装しているところだった。立方形の石を無造作のようでいて選びつつ、置き方を考えつつ、置く面の凹凸を考えつつ、トンカチの後ろで地面を掘って石を置き、トンカチで上から4,5回トントントン。すごい。これで何kmも埋めるわけだ。 | |
![]() 細長い石に書いてある数字は幅? |
![]() 古い石畳(左)と新しい石畳の境 |
コラム:石畳 |
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<このページの最終更新日:00/10/31>